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レディクルが年間相談データを公開 AI課題への対応が拡大

レディクルが年間相談データを公開 AI課題への対応が拡大

レディクル年間相談実績14,000件・年間取引予算総額1,000億円から見る、課題解決型ビジネスマッチングの現在地

ビジネスマッチングコミュニティ「Ready Crew(レディクル)」を運営する、フロンティア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋 政裕、以下 当社)は、当社に寄せられたビジネスマッチング相談内容の内訳を案件カテゴリ、業界、予算帯、担当部署の4つの切り口でデータを公開いたしました。レディクルを介した年間取扱予算総額は1,000億円を突破しており、日本最大級のビジネスマッチングデータから企業の外注ニーズの実態や傾向を明らかにしました。

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■カテゴリの最多ニーズは「システム開発」

相談案件カテゴリ別に見ると、トップはシステム開発、続いて、デザイン・制作やプロモーション領域でも高水準のニーズが見られました。システム関連の需要が最多だったことの背景には、複合的な要因が考えられますが、AI・生成AIを活用した「PoC(概念実証)」案件の増加やDX・業務効率化の加速による内製・再構築ニーズの急増などが考えられます。

特に前者のAI需要に関しては、2024年、ChatGPT・生成AIの急速な普及により、「AIを使って何かやりたい。」「まずはPoCレベルで試したい。」といった探索的な開発相談が目立ちました。こうした“未知の領域”では、柔軟に対応できる外部パートナーの存在が不可欠で、マッチングの需要が大きくなったと考えられます。

■業界別では「情報通信」「消費者向けサービス」「製造・不動産」などが主力

発注企業の業界別で見ると、「広告・情報通信サービス」「消費者向けサービス」「機械・製造」「業界からの相談が全体の約半数を占めました。これらの業界に共通しているのは、変化スピードの速さと専門外業務の外部化ニーズの高さだと考えられます。

情報通信業界では、AIやクラウド、5Gといった最新技術の導入が進む中で、専門ベンダーとの連携が不可欠となっており、外注ニーズが高まっています。

消費者向けサービス業界では、販促施策や顧客接点の最適化が日常的に発生し、シーズンごとの短期発注やSNS運用、動画制作といった領域での外注が多くなっています。

機械・製造業界では、ものづくりに集中すべく、システム・広報・マーケティングなど非コア業務を外部に委託する傾向が見られます。

これらの業界では、「スピード・柔軟性・高品質」の3軸を外部パートナーに求めている点が共通しており、マッチング支援の重要性がより高まっています。

また、全体の中で占める比率は高くないものの、「運輸・物流」業界からの問い合わせも増加傾向にあります。具体的には、AIを用いた配送ルートの最適化、人材確保のための動きなどが多く見受けられ、これらは2024年問題に向けた対策だと考えられます。

■発注元部門は「広報・マーケティング」が最多

担当部門別では、「広報・マーケティング部門」からの依頼が全体の28.3%と最多。続いて「営業部門(22.6%)」「情報システム(15.5%)」「経営企画(12.0%)」「人事(7.5%)」と続きました。

「広報・マーケティング部門」では、SNSや動画などの発信手段が多様化し、クリエイティブ制作や外部メディア運用など、内製が難しい業務の外注ニーズが高まっています。

また、ここ数年、Web広告の高騰により、低コストで効果的なオウンメディアへの注目が集まったことから、コンテンツの量産と効率化などの相談も増えてきています。

次いで多かった「営業部門」では、リード獲得効率化の観点から、テレアポ外注、Web広告、コンテンツマーケティング、SFA、MA導入なども多く相談が寄せられました。

「情報システム部門」では、レガシーシステムのクラウド移行ニーズが一定して根強い他、DX推進や、セキュリティ強化といったテーマで専門ベンダーへの外注ニーズが高まっています。

■発注予算は“ミドルレンジ”が主流。1,000万円超も約13%と健在

相談予算帯では「100万〜300万円未満」が最も多く(33.4%)、主流であることがわかりました。

一方、「1,000万円~3,000万円未満」の案件は13.5%、1億円超の大型案件も5.3%存在しており、全社的なデジタルシフトなどの大規模案件も着実に増加傾向にあります。

こうした予算帯の広がりは、企業が単発のアウトソーシングではなく、中長期的なパートナーシップ構築や戦略遂行を前提にしたマッチング活用へと進化しているとも捉えられます。

■今後の展望と取り組み

企業の課題は多様化し、単なる価格・納期だけでなく、“成果につながるパートナー選定”が求められる時代へと移行しています。

レディクルでは今後も年間1万件を超えるマッチングデータをもとに、ビジネス発注のトレンドや業界別ニーズの変化を継続的に分析・公開し、企業の成長支援に貢献してまいります。

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